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古佐小 基史 (こさこ もとし)
1971年、愛媛県松山市生まれ。アメリカ、カリフォルニア州在住。
松山・愛光学園時代
道後聖母幼稚園、松山市立湯築小学校を経て、愛光学園に入学。
愛光学園時代には、中学、高校を通じて柔道部に所属し、中学部、高校部で32期のキャプテンを務め、中量級で中予ベスト4の実績を挙げる。
東京大学時代
東京大学理科二類に現役で合格し、同大学医学部保健学科に進学、 看護師、保健師の資格を取得し卒業。
卒業後は東京大学医学部付属病院精神神経科に看護士として勤務し、当時少数派だった大学卒の看護職として保健分野での活動が期待され、真興交易医学出版の『成人・老年臨床看護学』の部分執筆を担当し、新設の長野県看護大学の教員経のスカウトも受けるが、自分自身の本当の価値を見出すために学歴や経歴の通用しないところで生きてみたいという思いを抱いて、1997年に東京大学病院を退職し、渡米する。
音楽的バックグランド
音楽に関しては、3歳から9年間ピアノの個人レッスンを受けるが、ピアノは「才能がない」と言われ、小学校時代はブラスバンドでトランペットを担当する。
中高時代は、部活動と並行してこっそりと校則に違反しアマチュア・ロックバンドでエレキギターを演奏する。大学入学後はジャズを志し、東大ジャズ研究会に所属。
プロも輩出しているサークルの先輩の助けもあり、1992年よりプロのジャズギターリストとしても活動。
ジャズ専門誌の「スイングジャーナル」の記事にもとりあげられる活躍をするが、バイトによる生活費を稼ぐ生活とジャズ三昧で学業はおろそかになり、2年留年する。
ハーピストへの転向
渡米後、ギターリストとしての才能の限界とギターに凝り固まった音楽性を脱却するために、それまで全く演奏したことのなかったハープに転向。
ほぼ独学で演奏技術を習得し、2002−03年にクラシックのアルバム “Celestial Harp I & II” を発表。
室内楽やソロ演奏でクラシックハープ奏者としての活動を開始し、2006年にストックトン交響楽団のオーディションに合格し、 2010年に引退するまで 同交響楽団の主席ハーピストを務める。
そしてジャズ界へ
2006年以降、活動をクラシックからジャズにも広げ、
2007年に全米最大のハープメーカー、Lyon &Healy社主催の国際ジャズポップ・ハープコンクールに出場し、ペダルハープ部門の二位を獲得。
2008年には、ドラムとベースを起用した全曲オリジナルのジャズ・アルバム “Naked Wonder”をリリース。
同年、愛光学園19期の宮嶋祥式先輩のご尽力を受け、松山凱旋コンサートを果たす。
2009年「ハープの未来2009(横浜)」にジャズ・ハーピストとして出演。
また、モーツアルト「ハープとフルートのための協奏曲」のソリストとしてカリフォルニアで演奏。
2010年より、グラミー賞受賞アーティスト、ポール・マキャンドレス氏(オーボエ、イングリッシュホルン、ソプラノサックス、バスクラリネット)との即興演奏を主体としたコラボレーション活動も開始し、
アルバム“Place in the heart” をリリース。2010年と11年に来日公演を行う。
2013年、 ブラジル、リオ・デ・ジャネイロ・ハープフェスティバルに参加、
ソロ・ハープアルバム”On The Way Home” をリリース。
2014年には、在米日本人ギターリスト、笹島明夫氏とのプロジェクトを開始する他、アメリカ・ハープ協会の総会(ニューオリンズ)、世界ハープ会議(シドニー/オーストラリア)での演奏など、ジャズミュージシャンとして、また世界トップクラスのハープ奏者として活動が広がっている。
ライフワーク・ライフスタイル
作曲家としては、自身のアルバム収録曲の作曲の他に、ドキュメンタリー番組(南海放送制作)「一枚のアラスカ-写真家松本紀生、17年目のアラスカ」などに音楽を提供。
また、三重県を拠点に公衆衛生の研究活動を行っているトータルヘルス研究会では音研究会代表を務め、2012年には音楽療法研究者として公衆衛生専門誌「保健の科学」に論文を執筆する。
2013年10月には、三重大学医学部看護学科で臨床環境看護学分野での取り組みとして「トータルヘルスと音楽」と題し、音楽演奏を織り交ぜた講義を提供する。
通常のコンサートに加え、小学校から大学までを対象に学校訪問
(愛媛大学、聖カタリナ大学、 愛光学園、 星稜高校、愛大農学部付属高校、松山商業高校、松山中央高校、道後中学校、松山北中学校、椿中学校、湯山中学校、興居島小中学校、さくら小学校、湯築小学校、番町小学校、川上小学校など、様々な年齢層を対象にした講演会(カルスポカレッジ、倫理法人会モーニングセミナー、日本ハーブ協会愛媛支部、各種ボランティア団体主催イベントなど)、
作曲家対象のハープに関する講座、ハープ奏者対象のワークショップ、音楽療法に関する講演(松山日赤病院、三重大学医学部、トータルヘルス研究会)など、幅広い活動を展開している。
2011年の東日本大震災から半年後、愛光学園同窓生の皆さんのカンパを資金とし、愛光32期生の有志とともに被災地の病院、避難所数カ所にて慰問コンサートを行う。
カンパ頂いた寄付金の残金は、愛光学園卒業生有志からという形で若草リボンという教育基金に寄付をする。
松山市の姉妹都市であるサクラメント市のサクラメント-松山姉妹都市協会の会員として、松山市からの姉妹都市派遣中学生のホームステイ受け入れや渡航準備の指導など、姉妹都市事業にも積極的に参加している。
カリフォルニア、シエラネバダ山麓にある自宅では、妻と三人の子供と2ヘクタールの敷地に、ヤギ、ニワトリなどの畜産と野菜作りをする自家農園を設置し、自然との共存と持続可能なライフスタイルの実践を試みている。